アジアンカラーフェスのカラーチャートは、美容師の創造力を引き出す全92色のラインナップを誇るプロフェッショナルカラーです。
日本人の髪質に合わせた処方で、鮮やかさと透明感を両立するカラー設計が魅力。
この記事では、アジアンカラーフェスの色構成、チャートの見方、ブリーチの有無による仕上がりの違い、カラーミックスのコツ、パーソナルカラーとの相性までを徹底解説します。
サロンワークで即活用できる実践的な情報を、美容師目線で詳しくまとめています。
アジアンカラーフェスとは何か?概要と特徴

アリミノ社のプロ向けヘアカラー剤「アジアンカラー フェス」は、高明度・強発色を実現する新世代のヘアカラー剤です。
日本人特有の黒髪にも鮮やかな色味を発色できるよう開発されており、純色設計によりくすみのないクリアな仕上がりが可能です。
酸化染毛剤(医薬部外品)として全92色の豊富なバリエーションを揃え、LIFTとLOW LIFTというアルカリ度の異なる2ラインで髪の状態に合わせた施術ができます。
また、染料とアルカリをゲル状の基剤で包み込む独自処方により、塗布ムラを防ぎ均一な発色を実現しています。
色持ちや退色のきれいさにも定評があり、サロンワークの幅を広げるカラー剤として注目されています。
カラーチャートの色展開と構成

アジアンカラーフェスのカラーチャートは、寒色系から暖色系まで幅広いラインナップです。
- 寒色系: マット(オリーブ系)、アッシュ(青み系)、グレイ(スモーキー系)、バイオレット(紫系)など、透明感のあるクールな色味。
- 暖色系: ピンク、レッド、オレンジなど、華やかで血色感のある色味。
- ナチュラル系: レベル1〜12の自然なブラウン。白髪カバーに適した基本色。
- ブラウンブースター: 5〜9レベルのブラウン補助色で、他のカラーに混ぜて柔らかさや深みをプラス。
- ライトナー: 10・14レベル対応の高明度カラー。単品でベースを明るくし、ブリーチのように使用可能。
- コンセントレート: グリーン・ブルー・グレイ・ローズ・イエローの高濃度純色で、微調整や補色に用います。
- クリアカラー: クリアピンク、クリアシルバー、クリアベージュ、クリアアプリコットなどの淡い調整色。彩度を落としたい時やパステルカラーの表現に活用します。
各カラーの発色特徴とブリーチ有無による仕上がりの違い
アジアンカラーフェス各色の仕上がりは、髪の明るさやブリーチ(事前脱色)の有無によって大きく変化します。
- ブリーチあり: 明るいベースで染めるとカラーチャート通りの鮮やかな発色が得られます。淡いペールトーンや高彩度の色味もクリアに表現できます。
- ブリーチなし: 地毛〜暗髪にそのまま染めると、深みのある控えめな発色に。例えばピンク系は室内ではほんのり赤みブラウンに、太陽光でうっすらピンクを感じる程度のナチュラルな仕上がりです。
この傾向は寒色系カラーでも同様です。
例えばアッシュ系は、ブリーチした髪では透明感のある外国人風のスモーキーアッシュに発色し、暗い地毛では赤みをほんのり抑える程度のソフトな仕上がりになります。
ブリーチ有無で仕上がりイメージが変わるため、希望の色味や明度に合わせて施術プランを決めることが重要です。
美容師が提案に活かすカラーチャート活用術

美容師はカラーチャートを活用して、顧客一人ひとりに最適なカラーを提案できます。
以下に活用のポイントをまとめます。
- チャートの色見本は白毛での発色例なので、実際の髪色とは多少差が出ることを説明し、お客様と仕上がりイメージを共有します。
- 希望に近い色相をチャートから選び、髪質やベースのトーンに応じて他の色味をミックスして調合します。
例えばアッシュ系に透明感を足すためクリアカラーを混ぜるなど、見本を参考に配合を工夫します。 - 新生部と既染部で明度差がある場合、LIFTとLOW LIFTを使い分けて塗り分けると均一に仕上がります。
根元はLIFTで明るさを出し、毛先は低アルカリで色味重視に染め分けるなど調整可能です。 - ブラウンブースターやコンセントレートカラーも微調整に活用します。
例えば赤みを抑えたい時はグリーンを少量足すなど、チャートを見ながら狙い通りの色味に近づけます。
パーソナルカラー理論と「似合わせ」のための配色ヒント

パーソナルカラー診断の結果を踏まえて、似合うヘアカラーを提案することも可能です。
- イエベ(イエローベース)の方: 肌に黄みがあるタイプにはピンク・オレンジ・アプリコットなど暖色系がマッチします。
特にイエベ春なら明るくコーラル寄りのピンクベージュ、イエベ秋ならブラウンブースターを加えた深みのあるオレンジ系で肌馴染み良く仕上がります。 - ブルベ(ブルーベース)の方: 肌に赤み・青みがあるタイプにはアッシュ・バイオレット・ピンクなど寒色系が似合います。
ブルベ夏ならグレイやクリアカラーでくすみを足した柔らかなラベンダーピンク、ブルベ冬なら高明度でビビッドなバイオレット系カラーで凛とした印象に。
このようにパーソナルカラーを意識することで、より一人ひとりにフィットする「似合わせ」カラー提案が可能となります。
まとめ|アジアンカラーフェスで叶える「自在な色表現」
アジアンカラーフェスは、自由度の高い色調整と高発色設計によって、美容師の理想を形にできるカラー剤です。
LIFTとLOW LIFTの使い分けや、コンセントレート・クリアカラーの活用により、ブリーチあり・なし問わず幅広いスタイルに対応可能。
また、パーソナルカラー理論を組み合わせることで、提案力・満足度をさらに高めることができます。
今後のサロンワークで、アジアンカラーフェスのカラーチャートを最大限に活かし、顧客一人ひとりにぴったりの「似合わせカラー」を届けましょう。