ホーユー「グラマージュ ヘアマニキュア」徹底解説 – 色見本からプロの活用術まで

グラマージュ ヘアマニキュアはホーユーのプロ向けヘアマニキュア剤です。
髪に優しい酸性カラーでありながら、豊かな発色と艶で幅広いカラーバリエーションを実現しています​。

本記事ではその特徴を美容師の視点で深掘りし、色見本・口コミ・人気色・トレンド色・施術テクニック・公式情報とのギャップまで詳しく解説します。

カラーチャート徹底解説:グラマージュの色展開と特徴

出典:ホーユー公式サイト

グラマージュの公式カラーチャートです。
上段は酸性のスタンダードシリーズ(ビビッドライン7色、ブラウンライン19色+モノトーンライン3色)、下段は弱酸性のテクスチャーシリーズ7色が配置されています。
36色の豊富な展開で、多彩な髪色の表現が可能です。

製品ラインナップ詳細

製品ラインナップは大きく2つのシリーズに分かれます

  • スタンダードシリーズ(酸性) – 髪にしっかり染着し色持ちの良さを追求したライン。
    ビビッドな原色系カラー(ストロベリーレッド、エメラルドグリーン、マリンブルーなど)は鮮やかな発色が特徴。
    ブラウン系カラー(ライトブラウン~エナメルブラックまで)は白髪もしっかりカバーできる自然な色味で、染めた白髪が浮きにくい処方になっています​。
  • モノトーンライン(ミックス用) – スタンダードシリーズ内の調整色で、00クリア(無色)、01ソフト(淡灰色)、02ダル(濃灰色)の3種があります。
    単独で使うより他の色に混ぜて明度やくすみ感をコントロールする用途です。
  • テクスチャーシリーズ(弱酸性) – 髪の質感と艶感を重視したペールトーンライン。
    pH5の弱酸性処方で、パーマや縮毛矯正後のデリケートな髪にも使いやすいのが特徴です​。
    グロスラインとも呼ばれ、10グロス(クリアな艶出し)、11グロスピンク・12グロスオレンジ・13グロスイエロー(淡い補色系の艶カラー)、21ヌーディベージュ・22クールベージュ・23ピンクプラチナ(ニュアンス系カラー)をラインナップしています。
    どれもほんのり柔らかな色味と高いツヤが持ち味です。

美容師の口コミ・実体験で検証:染まり具合・色持ち・白髪への効果

プロの美容師から見ても、グラマージュの仕上がりは総じて高評価です。
発色が良く色持ちも優秀で、「まばらな白髪ならカラー剤に匹敵する持ち具合」との声もあります​。

酸性のスタンダードシリーズは染色力が強く、白髪にも染料がしっかり吸着します。
濃色のダークブラウン(94番)などは「白髪がしっかり染まった」と好評です。
染め上がりの白髪が浮かず自然に馴染むため、白髪交じりの髪でもムラなく染め上がりやすいとされています。

テクスチャーシリーズは弱酸性(pH5)で髪や頭皮にマイルドな処方です。
薬剤はクリーム状で適度な硬さがあり、根元から毛先まで均一に塗布しやすいテクスチャーです​。
そのため、生え際や根元の塗りムラが出にくく、初心者でも扱いやすいでしょう。

さらに美容師からは「染色力・艶・色持ちがヘアマニキュアの中でNo.1」との評価もあり​、グラマージュの総合力の高さが伺えます。
酸性カラー特有の艶やかさも顧客満足度が高く、染めた後の髪にハリコシが出て扱いやすくなるという意見もあります(公式にもキトサン配合による保湿効果が謳われています​)。

人気色とおすすめの使い方:ピンクプラチナ・マリンブルー・クリア他

グラマージュの豊富な色の中でも、特に人気の高い色があります。
ここでは注目カラーの特徴とサロンでの活用ポイントをご紹介します。

  • ピンクプラチナ (23番) – テクスチャーシリーズを代表する人気色。
    アッシュ系のプラチナベージュにほのかなピンクのニュアンスを加えた上品な色味です。
    ブリーチしたハイトーンの髪に乗せると、派手すぎないくすみピンクベージュに仕上がります。
    柔らかな色調なので、根元を外してグラデーションに使ったり、01ソフトを少量混ぜてさらに淡いピンクグレージュにアレンジすることも可能です。
  • マリンブルー (56番) – ビビッドラインの中でも人気の高い寒色系カラー。
    深いマリンブルーは、ブリーチ毛にそのまま載せれば鮮烈な青に発色します。
    暗めの地毛に使用するとほんのりと青みが差す程度ですが、ブラウン系に数%混ぜてオレンジ味を抑える補色として活用することもできます。
    色持ちも良く、退色過程でグリーンっぽく抜けにくい点も美容師から評価されています。
  • クリア (00番) – 無色素のクリアは使い勝手抜群の万能カラーです。
    単品で髪にコーティングすればトップコートのようにツヤ出しが可能で、他の色に混ぜれば発色をマイルドに薄めてパステル調にできます。
    例えば「色味を少し抑えたい」ときはクリアを20~50%混ぜて調整すると良いでしょう。クリア単体でも弱酸性トリートメント感覚で使えるため、カラー後の艶出しや色素薄めの淡色仕上げに重宝します。

この他にも、ヌーディベージュ(21番)クールベージュ(22番)といったベージュ系はブリーチ毛の黄ばみ消しに便利で、落ち着いたトーンを好むお客様に人気です。
エメラルドグリーン(55番)モーヴバイオレット(57番)など個性的なビビッドカラーも揃っており、組み合わせ次第でサロンワークの幅が無限に広がります。

「ダル」などトレンドくすみカラーの使い方とサロン活用例

近年はくすみ系(ダルカラー)のヘアカラーがトレンドです。
グラマージュでは、このトレンドに応えるための調合用カラーとして02 ダルが用意されています​。
ダルとは英語の「Dull(くすんだ)」に由来し、彩度を抑えたスモーキーな色味を演出するためのカラーです。

02ダル単体ではシルバーグレーのような発色になりますが、真価を発揮するのは他の色とのミックスです。
美容師はこのダルを少量混ぜることで、既存色をトレンド感のあるくすみカラーに変換できます。
例えば

  • Sweet Pink(52番) + 5~10%のダル → 甘さを抑えたダスティピンクに。
  • Nudieベージュ(21番) + 10%のダル → 黄味を抑えたスモーキーベージュに。
  • Mauve Violet(57番) + 少量のダル + ソフト → 透明感あるラベンダーグレージュに。

このように少量加えるだけで彩度が落ち着き、一気に今っぽい「抜け感」のある色になります。
ソフト(01)もくすみ調整に使えますが、ダルの方がグレー味が強くトーンダウン効果も高いため、より明確なくすみ感が欲しい場合に適しています。

実際のサロンワークでは、ブリーチベースにダル混合カラーを乗せて柔らかなニュアンスを加える手法が多用されています。
例えばブリーチした髪にヌーディベージュ+ダルを乗せて透明感のあるグレージュに仕上げるなど、応用自在です。

トレンド色を再現する際は、髪の明度や下地の色素に合わせてダルやソフトの配合割合を微調整するのがポイントです。
くすみカラーは光の当たり方で表情が変わる繊細な色味なので、施術後のスタイリングで艶を出しすぎずマットな質感を残すとより雰囲気が引き立ちます。

放置時間や使い方のコツ:マニュアルとの違いと美容師ならではのアレンジ

グラマージュの一般的な使用マニュアルでは、放置時間は5~10分程度と案内されることがあります​。
しかし、サロン現場ではよりしっかり発色させ色持ちを良くするために放置時間を延長する工夫が行われています。

特に白髪染めや濃色の場合、美容師は加温20分+自然放置5分ほど置くことで色落ちを最小限に抑えられると感じています​。
実際、「最低20分は加温することでシャンプー時の退色が減る」という報告もあります​。

プロならではのコツ

塗布量や塗り方にもプロならではのコツがあります。
ヘアマニキュアは髪表面をコーティングするため、ムラなく均一に塗ることが重要です。
グラマージュは硬めのクリームベースなので、コーミングで梳かしながら塗布すると均一に伸びて馴染みやすくなります。

頭皮にべったり塗布しても刺激が少なく安心な処方なので、白髪の多い方でも根元からしっかり塗れます。
ただし肌への染着はゼロではないため、耳や生え際にはプロテクトクリームを塗って皮膚を保護すると良いでしょう。

さらに上級者向けのアレンジとして、酸性カラーであるグラマージュをアルカリカラーと併用する方法も注目されています。
例えば、リタッチでアルカリ白髪染めを調合する際、1剤(カラー剤)に対して約10%の割合でグラマージュを混ぜるテクニックがあります。

これにより、アルカリカラー施術中に同時にマニキュアの色素も入れ込み、髪表面に補充された染料がダメージを補修・軽減しつつ退色も抑えてくれます。
実例として「1剤30g + OX30g + グラマージュ3g」のような配合で、根元はアルカリ主体・中間~毛先はマニキュア多めに配合することで、既染部の色持ちを向上させる試みがされています。

その他のコツとしては、仕上げの際にシャンプーは弱酸性のものを使い、しっかり乳化させてから流すと色落ちを抑えられます。
熱めのお湯よりぬるま湯で流す、直後のシャンプーはできれば避ける(お湯洗いに留める)など、色持ちを良くするための工夫も美容師ならではのポイントです。

公式情報と現場でのギャップ:メーカーの謳い文句を検証

メーカーであるホーユーの公式情報によれば、グラマージュは「髪に優しいだけでなく、色とツヤで心まで魅了するヘアマニキュア」とされています。
ビビッドからブラウン・モノトーンまで幅広い色を揃え、酸性処方で染色力・色持ちが良く、白髪の浮きを抑える補色技術を搭載し、キトサン配合で髪にハリコシと艶を与える――といった謳い文句です​。

さらに弱酸性のテクスチャーシリーズはパーマ直後の髪にも最適で、パールラッピング効果による輝きをプラスするとも紹介されています。

これらの公式アナウンスの効果に対し、現場の美容師たちの実感も概ね一致しています。
実際、「発色・色持ちが良い」「白髪もしっかり染まる」「パーマと同日に施術しやすい」という口コミが複数寄せられており、宣伝通りの性能だと評価されています。

特に色持ちに関しては、「白髪染めマニキュアとして約4週間持続する」という一般的な目安​に対し、グラマージュも適切な施術で同程度もしくはそれ以上の持ちを実現できるとの声があります。
弱酸性シリーズに関しても、パーマ毛への使用で質感が向上し艶が出るなど、公式の説明通りの効果が感じられるケースが多いようです。

一方で、細かな点では現場ならではの知見もあります。
例えば、色見本と実際の発色の差について、一部の美容師は「パンフレットの色見本より実際はくすみと赤みが強く出た」と指摘しています​。
これはモデル毛束とお客様の髪質・下地の差によるもので、特に白髪の黄ばみ具合によって発色が変わり得る点は現場で注意すべきポイントです。

実際、黄味の強い白髪にピンクプラチナを乗せたところ、想定より赤みが出てしまいベージュ感が薄れたという報告があり、このように施術前の髪の状態次第で仕上がりに差が出ることをプロは経験的に把握しています。

また、公式には触れられていないテクニック面でのギャップもあります。
先述のように、加温時間やアルカリカラーとの併用など、現場では性能を最大限引き出す工夫がされています。

これらはメーカーのマニュアルには載っていないノウハウですが、プロの間で共有されている重要なポイントです。
総じて、グラマージュ ヘアマニキュアは公式発表通りの高性能であり、それを活かす高度なテクニックが現場で培われていると言えるでしょう。

まとめ

出典:ホーユー公式サイト

ホーユー グラマージュ ヘアマニキュアは、豊富な色展開と確かな染まりで美容師から信頼を得ている製品です。
公式情報を踏まえたうえで現場の声も取り入れ、適切なカラー選定と技術を駆使すれば、白髪染めからファッションカラーまで思い通りの仕上がりを実現できます。

ぜひ本記事の情報を参考に、サロンワークでグラマージュを最大限に活用してみてください。

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