こんにちは。
サロンで白髪を美しくカバーする新提案として「イルミナカラー」が注目されています。
従来の白髪染めとは一線を画す仕上がりの柔らかさや透明感、そして艶感が人気の理由です。
この記事では、美容師の皆さま向けにイルミナカラーを白髪染めとして活用する際の技術的特徴とサロンワークでの応用法を徹底解説します。
また、配合レシピやアフターケアのポイント、他の人気カラー剤との比較にも触れ、「どの記事よりも詳しい内容」を目指しました。
ぜひサロンワークの参考にしてみてください。
イルミナカラーの基本と白髪への作用

引用:イルミナカラー公式サイト
まずは、イルミナカラーが持つ基本的な特徴と白髪に対する染まり方について解説します。
- マイクロライトテクノロジー: カラー施術時に髪のキューティクルに付着する金属イオンを包み込み、ダメージを大幅に減らしてくれます。
- 高い透明感: ブリーチ無しでも赤みを抑えた色味を表現でき、光を反射してツヤが出やすいのが特徴です。
- ファッションカラー寄りの処方: 従来の白髪染めよりブラウン量が少なく、白髪の硬いキューティクルに浸透しづらい面もありますが、配合次第でしっかり色を乗せることも可能です。
イルミナカラーは「白髪専用」ではないため、白髪を全てカバーするというよりも、白髪を活かしてぼかすように染めるアプローチがおすすめです。
白髪が増え始めたファーストグレイ世代のお客様や「とにかく真っ黒にはしたくない」という方に提案しやすいカラー剤と言えるでしょう。
カラーチャートと色の選び方

引用:イルミナカラー公式サイト
イルミナカラーはラインナップが豊富で、アッシュ系からベージュ系、暖色系まで幅広く展開しています。
白髪染め目的の場合、下記のような色選びのポイントを押さえましょう。
- 明るめ: 8〜10トーンのオーシャン・ヌード・サファリなどは透明感抜群ですが、白髪がハイライトのように浮く可能性があります。
- 暗め: 5〜7トーンのヌード・オーキッド・アンバーなどを選ぶと、色素量が増して白髪も染まりやすくなります。
- シャドウの活用: イルミナの独自色「シャドウ」は、ブラウン味を補って白髪をぼかすために非常に有効です。少量ブレンドして使うことで色の濃度を調節できます。
特に人気の色味としては、「オーシャン」(青みアッシュ)や「ヌード」(ナチュラルベージュ)、暖色系なら「アンバー」や「トワイライト」などがよく選ばれます。
白髪量や希望の明度によって配合を変え、単色でもブレンドでも対応できるのがイルミナカラーの強みです。
白髪ぼかし技術とレシピ

引用:楽天市場
白髪の配分が多い場合は、下記のようなレシピ設計がポイントになります。
- イルミナのターゲット色(例: オーシャン8, ヌード8など)をメインに選定。
- 「シャドウ」を10〜30%程度混ぜ、白髪部分の染着力を底上げする。
- 必要に応じてアッシュ系・ベージュ系など補色になる色味を加え、赤み・黄みをコントロール。
具体例として、「サファリ8+シャドウ20%」で3%オキシを使うと、根元の白髪もしっかり染まりつつ柔らかなベージュブラウンに仕上がります。
さらにオーシャンやオーキッドなどをブレンドすれば、青みや紫味をプラスして赤みを削り、透明感の高いグレイッシュな雰囲気を演出できるでしょう。
白髪が少ない方なら、明るめトーンでも十分白髪がぼける場合があります。
「仕上がりイメージ」と「白髪の割合」を見極めてレシピを組むことが成功のカギです。
サロンワークでの活用方法

施術の流れ
- カウンセリングで白髪率・既染部の有無・仕上がりイメージを確認。
- 根元リタッチ部分から薬剤を塗布し、放置時間をしっかり確保。
- 必要に応じて毛先はクリスタル(色素のないイルミナ)や低アルカリで対応し、ムラを防ぐ。
- 放置後は乳化して丁寧に洗い流し、カラーシャンプーやトリートメントでアフターケア。
生え際の白髪には特にたっぷりめに薬剤を塗布し、放置時間も他より数分長めに設定すると染まりムラが防げます。
既染部に過度なアルカリを与えないよう塗り分けたり、放置時間を差別化することもポイントです。
カウンセリング時のポイント
- どこまで白髪を隠したいかを明確にヒアリングする。
- 白髪量が多い場合は完全な白髪染めにはならない可能性がある点を説明する。
- 色持ちや今後のリタッチサイクルも案内し、ホームケアの大切さを伝える。
従来の白髪染めと違い、イルミナカラーは柔らかい発色が特徴。
上手に説明すれば「白髪をあえておしゃれに活かす」という新しい視点をお客様に提供できます。
色持ちを高めるアフターケア
イルミナカラーは従来の白髪染めより若干色落ちしやすい性質があります。
そのため、以下のようなケアを提案するとリピート率も高まりやすいでしょう。
- カラー専用シャンプーの使用(泡立ちの良い低刺激タイプ)
- 紫外線や熱ダメージを防ぐため、ドライヤー前に洗い流さないトリートメントを活用
- 月1回のペースでメンテナンスカラー(根元リタッチやトリートメントカラー)
セルフカラーとの違いと注意点

近年はネット通販などでプロ向けのイルミナカラーを入手し、セルフで施術するケースも増えているようです。
しかし、以下のような理由で仕上がりに大きな差が出ます。
- 塗布ムラ・放置時間の管理が難しい
- 白髪量に合わせたシャドウの配合など技術的ノウハウが必要
- 頭皮保護・残留薬剤除去など安全面での不安
イルミナカラーを活かすなら、美容師によるサロン施術がおすすめです。
お客様にもその違いとメリットを丁寧に伝えましょう。
6.他のカラー剤との比較
最後に、他の人気カラー剤との大まかな比較を押さえておきます。
サロンによっては使い分けが必要になるので、特徴を理解して活用しましょう。
カラー剤 | 特徴 | 白髪対応 | 向いているお客様 |
---|---|---|---|
エドルカラー | 高発色で赤み除去力が高い。 深みのある色を表現しやすい。 | 基本はファッション向け。 白髪対応は工夫が必要。 | くすみ感&鮮やかさ重視 |
エヌドットカラー | オーガニック成分配合で低刺激。 豊富な色数。 グレイファッションラインあり。 | ブラウンベースがしっかりで、 白髪も染まりやすい。 | 低ダメージ&白髪カバー重視 |
オーガニックカラー | 天然由来成分メイン。 刺激やダメージが非常に少ない。 | カバー力は弱め。 ナチュラル派向け。 | 頭皮が敏感な方など |
イルミナカラーは独自の透明感と艶を実現できる一方、完全な白髪染めを求める場合は物足りないこともあります。
そのため、白髪量や仕上がり像を見ながらエドルやN.カラーといった他ブランドも検討し、顧客にベストな提案を行うと良いでしょう。
【まとめ】イルミナカラーなら大人の白髪をおしゃれに演出できる
ファーストグレイ世代や、普通の白髪染めは嫌だけど白髪を目立たせたくない方に、イルミナカラーは「柔らかい色味」と「ダメージ軽減」を両立した新たな選択肢を提供します。
薬剤のブレンドやトーン設定次第で、白髪もしっかりカバーできるだけでなく、ハイライトのようにおしゃれに見せることも可能です。
この強みを活かして、ぜひサロンワークでの提案バリエーションを広げ、お客様の満足度アップに繋げてみてください。
ありがとうございました。