美容師の初任給の実態:全国平均・手取り額から地域差、学歴差、キャリアアップまで

美容師を目指す皆さんにとって、初任給がどのくらいになるのかは大きな関心事でしょう。
一般的に美容師は「初任給が低い」と言われますが、実際の金額や手取り額、支給時期、そして地域や学歴による違いはどうなっているのでしょうか。

ここでは美容師の初任給について、最新の統計データや業界情報をもとにわかりやすく解説します。

全国平均の初任給(月収・年収)

厚生労働省の賃金構造基本統計調査などによると、美容師の初任給(月収)は全国平均でおおよそ15万~20万円程度とされています。
平均すると18~19万円前後が相場で、初年度の年収に換算すると約200万円前後になります。

これは一般的な大卒新入社員の平均初任給(20万~22万円程度)より低い水準です。
つまり、美容師の初任給は他業種の平均より低めでスタートすると言えるでしょう。
ただし、この金額はあくまで額面(税引き前)の給与です。
将来的には歩合給(インセンティブ)によって収入を上乗せできる可能性があります。

初任給の手取り額(税引き後の目安)

額面の給与から税金や社会保険料が差し引かれた手取り額は、初任給の場合どのくらいになるのでしょうか。
例えば月給が約18~20万円の場合、所得税・住民税や厚生年金・健康保険料などが引かれると、手取りはおよそ15~16万円前後になるケースが多いようです。

新卒1年目は前年の収入がないため住民税の控除が始まらず、社会保険料の控除開始時期によって多少変動しますが、額面の8割程度が手取りの目安です。

初任給が支払われる時期はいつ?

初任給が実際に支給されるタイミング(時期)は、会社(サロン)の給与締め日と支給日によって異なります。

  • 入社月に支給:「当月◯日払い」の給与体系の場合、4月入社なら4月中に支給。
  • 翌月支給:「翌月◯日払い」なら、4月分の給料は5月支給。
  • 翌々月支給:まれにあるが、収入が遅れるため注意が必要。

一般的には当月か翌月に支給される企業が多く、就業規則での事前確認が重要です。

地域による初任給の差(東京・大阪など都市圏との比較)

地域によって美容師の初任給や収入にはがあります。
例えば東京・大阪など都市部では初任給がやや高く、地方では低めに設定される傾向があります。

東京都では美容師の平均年収が約438.5万円と、全国平均(約379.7万円)よりも高めです。
ただし、物価や家賃が高いため、生活費のバランスも考慮が必要です。

高卒と専門卒で初任給に違いはある?

美容師は専門卒(美容師免許あり)の方が初任給が高めになる傾向があります。
高卒・未資格の場合はアシスタント見習いとしての雇用になり、初任給は12万~14万円台と低くなることがあります。
専門卒は即戦力と見なされ、16万~18万円台でスタートすることが多いです。

美容師の収入が上がるタイミングとキャリアアップ

  • アシスタント:月収17~20万円
  • ジュニアスタイリスト:月収20~22万円
  • スタイリスト:月収25万円+歩合
  • トップスタイリスト:月収50万円以上も可能
  • 店長・ディレクター:月収30~40万円(役職手当込)

3年目以降にスタイリスト昇格で歩合給が加算され、収入アップが現実的になります。
さらに人気美容師や店長になれば年収600万円以上も可能です。

独立やフリーランスで年収1000万円以上を目指す人もいます。

まとめ

美容師の初任給は月15~20万円・年収200万円前後が目安。
手取りではさらに少なくなりますが、努力次第で収入アップが見込める職業です。

初任給が低くても、下積み期間に技術と接客力を磨けば、キャリアと収入の両方で将来性があります。
スタートラインの数字に一喜一憂せず、長期的な視野で美容師人生を歩んでいきましょう。

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