美容師必見!フュージョニストカラー徹底解説

鮮やかな発色とツヤ感が魅力の「フュージョニストカラー」は、今注目の次世代アルカリカラーです。 ヘアマニキュアのような高彩度と、アルカリカラーの発色を両立した革新的な処方により、サロンカラーの幅がさらに広がっています。

本記事では、カラーチャートの見方や色味の選び方白髪対応・ブリーチなしの可否、さらにはデメリットまで、美容師目線で詳しく解説します。
お客様への提案の幅を広げたい美容師の方は、ぜひ最後までご覧ください。

フュージョニストカラーとは何か(基本概要)

出典:DEMI公式サイト

フュージョニストカラーは、国内メーカーデミコスメティクスの革新的なヘアカラー剤です。
最大の特徴は「ダブルレイヤー処方」と呼ばれる技術で、髪の内側には深みのある色、表面には鮮やかな色を同時に発色させます。

この処方により、通常のアルカリカラーでは難しい高彩度でツヤのある発色が可能です。
アルカリカラーにヘアマニキュア(酸性染料)を融合したような仕組みで、髪への負担を抑えつつ色持ちも向上しています。

カラーチャートや色味の選び方

出典:FIVE WEB STORE

フュージョニストカラーはバリエーションが豊富で、ピンク系からベージュ系まで幅広いトーンを揃えています。
カラーチャート上でレベル(明度)と色相を確認し、仕上がりイメージに近い色を選びましょう。
例えば

  • ピンク・ローズ系: トレンドの透明感ある仕上がり。女性らしい柔らかさを演出します。
  • レッド・オレンジ系: 鮮やかで華やかな色味。暖色系で肌なじみも良く、存在感を出したい時に最適です。
  • ベージュ系: ナチュラルで万能な色味。他の色とミックスして彩度を調節するのにも便利です。

色選びのポイントは、お客様の髪質・ベースの明るさと希望のイメージです。
必要に応じて自然色(Nライン)やグレー(Gライン)を混ぜ、白髪のカバーや色味の調整も行えます。

ブリーチなしでも染まるのか?明度による発色の違い

フュージョニストカラーはブリーチなしでも比較的高発色が期待できるカラー剤です。
独自の高浸透技術により、強いアルカリを使わなくても髪を明るくできるため、バージン毛でも色味を表現しやすくなっています。
ただし、仕上がりの発色はベースの明るさに左右されます。

  • 暗い地毛(5〜6レベル): ほんのり色味を感じる程度で、光に当たるとニュアンスが分かる仕上がり。
  • 明るめの地毛(8〜10レベル): カラーの違いがはっきりと分かり、鮮やかな発色になります。
  • 事前にブリーチした髪(12レベル以上): カラーチャート通りのビビッドな色が再現可能で、特に原色系は一層映えます。

このように、ベースの明度によって発色が変わるため、希望色によってはライトナーやブリーチで下地を整えることも検討しましょう。

白髪への対応と相性

フュージョニストカラーは、白髪染め専用のカラー剤ではありませんが、明るい白髪ぼかしやファッション感のある白髪カバーに活用できます。
例えば、白髪の割合が多くないお客様にはファッションカラーとグレイカラー(白髪染め)のミックスで対応可能です。

Nライン(ナチュラル)やGライン(グレイ)を組み合わせることで、白髪をぼかしながらおしゃれな色味を表現できます。
また、ハイライトを入れて白髪と馴染ませるテクニックとも相性が良く、白髪世代でも明るく透明感のあるカラーを楽しめます。

色落ちの特徴やケアのコツ

フュージョニストカラーは表面に定着した染料のパッキング効果で色落ちが穏やかなのが利点です。
通常のヘアマニキュアに比べて徐々にフェードアウトし、極端な色変化が起きにくい特徴があります。

しかし、鮮やかな色味ほどシャンプーなどで徐々に退色していくため、適切なケアが欠かせません。

色持ちを良くするコツ

  • カラーシャンプーやカラートリートメントを活用し、色素を補給しながら洗髪する。
  • お湯の温度はぬるめに設定し、洗浄力の強すぎないシャンプーで優しく洗う。
  • 紫外線や熱による色飛びを防ぐため、外出時はUVスプレーを使用し、アイロンの温度調節にも注意する。
  • カラー直後2日程度は色移り防止のため、髪が濡れた状態で明るい衣服やタオルに触れないよう注意する。

フュージョニストカラーのデメリット(色持ち・コスト・施術難易度など)

優れたフュージョニストカラーにも、留意すべき点があります。
まず、色持ちに関しては従来のカラー剤より向上しているものの、特にビビッドな色は数週間で徐々に薄まるため、定期的なメンテナンスが必要です。
また、高彩度ゆえ施術後しばらくはカラーの染料が流れやすく、枕カバーや衣類への色移りに注意が必要です。

  • コスト面: 薬剤自体の価格は一般的なアルカリカラーと同程度ですが、色持ち維持のためのホームケアや染め直し頻度の増加により、トータルコストがかさむ可能性があります。
  • 技術面: クリームの粘度が高めのため、ロングや多毛にはウェット塗布がおすすめです。また、発色が良い分、塗布ムラがあると目立ちやすいので注意が必要です。

上記の点を踏まえつつ、フュージョニストカラーを使いこなせば、お客様に最先端のカラー体験を提供できます。
豊かな発色とツヤ感を武器に、サロンのカラー提案に幅を持たせましょう。

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