スロウカラーは、透明感のある寒色系の発色で人気のプロ向けヘアカラー剤です。
日本人特有の赤みを抑えつつクリアな色味を表現できるため、美容師の間でも高く評価されています。
アッシュやマットをはじめ豊富な色相ラインナップがあり、白髪染め対応のコンフォートラインやハイトーン専用のシアーラインなど展開も多彩です。
本記事では、スロウカラーの色相別の色展開と特徴、さらに白髪やブリーチ毛への発色解説、サロンワークでの活用ポイントまでわかりやすくまとめます。
色相別スロウカラーの色展開一覧

スロウカラーのファッションカラーラインは、アッシュ系やマット系など10種類の色相に分類されています。
それぞれの系統で明度違いの複数の色味が揃っており、求める仕上がりや髪質に合わせて選択可能です。
代表的な色相とその特徴は以下の通りです。
- アッシュ:青ベースの寒色。赤みを消しクリア発色。
- マット:緑ベースの寒色。柔らかいカーキ系。
- ベージュ:黄ベースの中間色。まろやかで柔らか。
- ピンク:赤ベースの暖色。華やかで甘い色味。
- ナチュラル:赤みを抑えた自然な無彩色。
- ブラウン:温かみのある自然な茶色。
- モノトーン:灰みのスモーキー系。クールなくすみ感。
- ヴァイオレット:紫ベースの艶カラー。黄みを抑え深みをプラス。
- ホワイト:極薄い調整色。透明感をプラスするカラー。
- スモーク:無彩の調整色。くすみ感をプラスするカラー。
スロウカラーのカラー番号とカラーチャート解説
スロウカラーのカラーコードはアルファベット+数字で表記され、アルファベットが色相、数字が明度レベルを示します。
例えばA-8は8レベルのアッシュ、P-12は12レベルのピンクという具合です。
ファッションカラーは5〜14トーン程度まで明度展開があり、コンフォート(白髪染め)では中低明度が中心です。
※ホワイトやスモークなど調整色には明度番号がなく、他のカラーに混ぜて使用します。
実際のカラーチャートでは、各色相ごとに明度違いの色見本が並び、左から右に行くほど明るいトーンになります。
100以上の豊富なバリエーションが揃っており、新色も定期的に追加されるため、トレンドに合わせた提案が可能です。
赤みを抑えたクリアな色味と多彩なコントロールカラーにより、スロウカラーはサロンワークで無限の表現を実現できる心強い味方です。
スロウカラー色味の特徴と質感
スロウカラー最大の特徴は赤みを徹底的に抑えた透明感です。
染料の配合バランスにこだわり、濁りのないクリアな発色を実現しています。
寒色系を中心に設計されていますが、ピンクやブラウン系でも柔らかく上品な発色になるのがポイントです。
オーガニックオイルやシルク成分が配合されており、カラー後の髪はしっとり滑らかで自然なツヤが出ます。
重ね塗りしても重たくならず、ふんわりとした質感を保てるため、暗めのトーンでも透明感のある仕上がりになります。
白髪染めやブリーチ後の色味の出方
スロウカラーは白髪染め対応のコンフォートラインも展開しており、白髪の多い髪でもおしゃれな寒色系を楽しめます。
白髪染めではナチュラルやブラウンをベースに、ファッションカラーを少量混ぜることで白髪を自然にぼかすことが可能です。
地毛が黒髪の場合でも、ブリーチをしなくても柔らかな色味が出やすい処方なので、白髪と黒髪の境目が目立ちにくく仕上がります。
一方、ブリーチした明るい髪にスロウカラーを乗せると、カラー本来の鮮やかさと透明感が際立ちます。
例えばアッシュ系はブリーチ毛だとより青みが発色し、ピンク系は淡いペールピンクからしっかりとしたピンクまで表現可能です。
同じ色でもブリーチの有無で色の出方が大きく変わるため、カラーチャートでは黒髪毛束と白毛束の両方で色味を確認できます。
サロンワークで活用できるスロウカラーのポイント

美容師がスロウカラーを扱う際は、髪質や履歴に合わせた調色や塗り分けが鍵になります。
例えば根元はコンフォートライン、毛先はファッションラインといった使い分けで、白髪をしっかりカバーしつつ毛先に透明感を出すことができます。
赤みが強い地毛にはマット系やアッシュ系を多めに配合し、オレンジ味を打ち消すとクールな発色に仕上がります。
逆に色味を柔らげたい場合はブラウンやベージュを混ぜて調整すると、肌なじみの良いソフトなトーンになります。
スモークやホワイトなどの無彩色カラーもうまく活用しましょう。
少量加えるだけでくすみ感や透け感をコントロールでき、色持ちも向上します。
また、施術後のホームケアにはアッシュ系シャンプーやカラートリートメントを勧め、退色時も赤みが出にくいよう工夫するとリピーター満足度が高まります。
まとめ:スロウカラーで赤みを抑えた理想の髪色を実現

スロウカラーは、赤みを抑えた透明感カラーを求めるお客様にぴったりのプロ用ヘアカラーです。
豊富な色相展開と調整色の活用により、細かなニュアンスや質感も自在に表現できます。
白髪染めやブリーチ毛にも対応できるため、幅広い客層への提案が可能です。
サロンワークでは、髪質や明度に応じた調色や、スモーク・ホワイトなどの活用が仕上がりの質を大きく左右します。
ぜひ本記事を参考に、スロウカラーを最大限に活かしたカラー提案でお客様の満足度アップを目指しましょう。