近年、ブリーチを重ねたホワイトヘアの需要が高まりつつあります。
そんな中、美容師さんにとって欠かせない存在が中野製薬の「キャラデコ ホワイト」です。
本記事では、キャラデコ ホワイトの特徴やホワイトカラーのレシピ、シルバーとの違い、施術のコツなどを余すところなく解説します。
サロンワークで活かせる実用的な情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
キャラデコ ホワイトの基本情報

キャラデコ ホワイトは、中野製薬が展開するプロ用カラー剤の一つです。
ブリーチで明るくした髪に白に近い色味をプラスし、透明感のある仕上がりを実現できます。
ホワイトカラーは色持ちが難しいイメージがありますが、酸化染料を使用したキャラデコ ホワイトは比較的しっかり発色し、色落ちも緩やかです。
ただし、あくまでブリーチベースが必須である点に注意しましょう。
他のホワイト系カラーとの違いとしては、調整済みの淡い紫成分が含まれており、余計な配合をしなくても黄ばみをカバーしやすい点が特徴です。
ムラサキシャンプーやカラートリートメントとの併用で、より白っぽさを持続させることも可能です。
「できるだけ白に近づけたい」「手軽にホワイトカラーを楽しみたい」方に適したカラー剤といえます。
ホワイトカラーのレシピと調合方法
ブリーチ回数と明度レベル
ホワイトカラーにするには、ベースの明るさが非常に重要です。
理想は3回以上のブリーチで、レベル14〜15相当のペールイエローまで明るくすることを推奨します。
黄味が強いままだと思ったように白くならず、金髪寄りの色味になってしまうので注意が必要です。
基本の調合
キャラデコ ホワイトは、1剤と2剤(3%オキシ)を1:1で混合するのが標準です。
染料濃度がもともと薄く設計されているため、クリア剤を追加しなくても淡い仕上がりになります。
黄味が強い髪には、バイオレット系カラー剤を5〜10%加えることで、より白っぽく仕上げることが可能です。
人気の調合例
・ホワイト単品:純白に近い仕上がりを目指したい場合に有効。
・ホワイト+シルバー(1:1):くすみ感を加えた“ホワイトシルバー”を狙いたい時におすすめです。
・ホワイト+ベージュ(9:1):ミルキーな柔らかい色味に仕上げたい場合に有効です。
染料構成とシルバーとの違い
キャラデコ ホワイトとキャラデコ シルバーは、どちらもハイトーンベースに使用する淡色カラー剤です。
しかし、配合されている染料の比率が異なり、仕上がりイメージにも差があります。
キャラデコ ホワイトは主に淡い紫染料が中心で、黄ばみを飛ばす力が強く、無彩色に近い白が表現しやすいです。
一方、キャラデコ シルバーは青紫系を含むため、グレー寄りの色味をプラスして立体感を生みやすい特徴があります。
「よりピュアに白さを求めるならホワイト」「くすみとクールさを出したいならシルバー」という使い分けがおすすめです。
ホワイト vs シルバー vs バイオレット|選び分け早見表
早見表を作成しました!
ぜひ参考にしてください。
項目 | ホワイト | シルバー | バイオレット |
---|---|---|---|
目的/狙い | 無彩に近いピュアな白を最優先。黄味を極力感じさせない。 | 白さにくすみ・陰影を足して立体感とクールさを演出。 | 黄ばみ補正と透明感アップ。白寄り〜寒色寄りまで幅広く調整。 |
見え方のキーワード | クリア/ミニマル/ピュア | クール/スモーキー/艶の陰影 | 青み透明感/黄味キャンセル/上品 |
ベース明度の目安 | L14–15(ペールイエロー〜ほぼ無彩)を推奨 | L13–15(軽い黄味でも可) | L13–14(黄味残りの補正に強い) |
黄ばみ残りへの強さ | △(紫の足し過ぎ注意) | ○(軽度の黄味なら吸収) | ◎(反対色でしっかり補正) |
肌映りの傾向 | 誰にでも合わせやすいが、イエベはベージュ微量で血色UP | ブルベ寄りに◎。透明肌・クール系にマッチ | 黄味肌のトーン補整に◎。上品な青みをプラス |
褪色の変化 | 透明感→わずかに黄戻り | グレー感→ベージュ寄りへ移行 | クール感→白み→緩やかに黄戻り |
おすすめブレンド | ベージュ 5–10%/バイオレット ごく微量 | ホワイト 30–50%で透明感UP | シルバー 10–20%で上品なくすみ |
注意点 | 放置長すぎで紫被りしやすい/ベースムラ露呈 | やり過ぎると暗見え・重たさが出る | 濃度高すぎで青紫残り/冷たすぎ注意 |
ホームケアのコツ | ムラサキシャンプーは必要時のみ集中→通常に戻す | 色持ち系Tr+熱ダメ抑制で艶キープ | 連用しすぎない(過着色回避) |
おすすめシーン | 撮影・ハイファッション・ミニマルコーデ | モード/ストリート/コントラスト重視 | 黄味が強い髪の補正/上品なクール感 |
※L数は明度レベルの目安です。ベースのムラ・既染履歴により到達度や発色は変動します。放置中はこまめなチェックを推奨。
施術時のポイントと注意点
ホワイト系カラーはベースづくりが命です。
ここでは、施術を成功させるためのコツと注意点をまとめました。
1. ブリーチムラをなくす
根元と毛先で明るさに差があると、ホワイトカラー特有の透明感を得にくくなります。
必要に応じてリタッチブリーチや2度目のブリーチでムラを減らすことを心がけましょう。
2. 放置時間を短めに
キャラデコ ホワイトは非常に淡い染料ですが、ブリーチ毛は色が入りやすい状態です。
紫が強く出すぎないように、15分程度で一度チェックし、必要に応じて流すタイミングを早めると失敗を防げます。
3. 半乾き塗布も選択肢
恐る恐る塗布する場合は、シャンプー後の半乾き状態でカラーを乗せると、入りすぎを防ぎやすいです。
染まりすぎが心配な場合に有効なテクニックです。
4. ホームケアの重要性
ホワイト系カラーは色落ちが早いため、お客様には紫シャンプーやカラートリートメントの使用をおすすめしましょう。
同時に、ブリーチでダメージを受けた髪にはトリートメントやオイルケアなどの補修を提案することも大切です。
まとめ

以上が、キャラデコ ホワイトの詳細ガイドです。
透明感あふれるホワイトカラーを実現するためには、ブリーチと適切なレシピ、そして細やかな施術管理が欠かせません。
ぜひ本記事の情報を活かし、サロンワークで魅力的なホワイトヘアを提案してみてください。