オルディーブ クリスタルの美容師向け完全ガイド

ミルボンのヘアカラー剤「オルディーブ クリスタル」は、白髪もしっかり染めながら明るい色味を楽しめるプロ向け製品です。
本記事では、美容師の皆様に向けて、オルディーブ クリスタルの特徴やカラーチャート、使い方、新色情報、メリット・デメリット、具体的なレシピ例、さらに施術後のアフターケアを詳しく解説します。
他のサイト以上に踏み込んだ内容を目指していますので、ぜひサロンワークにお役立てください。

オルディーブ クリスタルの特徴

引用:ミルボン公式サイト

オルディーブ クリスタルは、黒髪と白髪を均一に明るく染め上げることができるヘアカラー剤です。
ブラウン量を調整した処方により、従来の白髪染めでは難しかった明るいトーンでも白髪をしっかりカバーしながら染められます。

また、アルカリカラーとノンアルカリカラーの両方をラインナップし、根元から毛先までムラなく染まりやすい配合が特徴です。
ノンアルカリカラーはアルカリ剤を含まないため、毛先やダメージ毛への負担が軽減され、仕上がりの艶感や柔らかさが際立ちます。

艶や手触りにもこだわった処方で、植物由来成分や植物オイルによる保湿効果が髪をなめらかに仕上げるのも魅力です。
テクスチャーがスムージングゲルクリームになっており、塗布のしやすさにも優れています。

カラーチャートと新色情報

オルディーブ クリスタルは、アルカリカラー・ノンアルカリカラー・ハイブライトカラーを合わせた豊富な色展開が魅力です。
白髪が多くても明るさをあきらめる必要がなく、ファッションカラーに近い感覚で色味を楽しめます。
以下のカラーチャート画像をご覧ください。

引用:カラデジ

特に人気が高いのは、グレージュブラウンアッシュ系トープグレージュなどのくすみ感と透明感を両立したカラーです。
近年追加されたハイブライトシリーズには、より澄んだ発色を実現する新色が揃っています。

例えば、セルリアンブルートープグレージュなどは、白髪染めとは思えないほどのクリアな仕上がりを実現します。
お客様の求めるイメージや白髪量、既染部の状態に合わせて、豊富なバリエーションから最適な組み合わせを提案できます。

オルディーブ クリスタルの使い方

基本の施術方法

まず、1剤(クリスタルカラー)と2剤(オキシ)を、製品ごとに指定された比率で混合します。
通常のアルカリカラーは1:1が基本ですが、ハイブライトは1:2など若干異なる場合があるので取扱説明書を確認してください。

根元(新生部)にアルカリカラーを塗布し、自然放置でおよそ30分ほど置きます。
次に中間~毛先へ、ダメージ軽減のためノンアルカリカラーを使用すると、褪色を防ぎながら明るい色味を保ちやすくなります。
放置時間が終わったら乳化操作を行い、シャンプー・トリートメントで仕上げてください。

ノンアルカリカラーの適用ケース

毛先や既染部など、ダメージリスクを軽減したい部分にノンアルカリカラーを使用すると効果的です。
アルカリ剤を含まない分、髪のキューティクルへの刺激が少なく、染めるたびに潤いや艶を与えることができます。

ただし、白髪染めとしてはアルカリとの併用が前提となるため、根元や白髪が多い部分はアルカリカラーの使用を推奨します。
明るい仕上がりとダメージレスの両立を目指す場合は、「根元=アルカリ」「毛先=ノンアルカリ」という使い分けが有効です。

クイックブースターの使用方法

施術時間を大幅に短縮したい場合、クイックブースター(c-QU)を1剤に混ぜて使用します。
通常は30分程度の放置が必要ですが、クイックブースターを使用すればおよそ15分程度に短縮できます。
配合比率は「1剤に対して20%程度」など、各マニュアルの推奨値を確認してください。
クイックブースターを加えても色味やカバー力への影響が少ないため、安心して時短メニューに取り入れられます。

メリット・デメリット

メリットデメリット
・髪へのダメージが少ない(ノンアルカリ併用)
・白髪もしっかりカバーしながら明るさが出せる
・植物由来成分配合で艶やかな仕上がり
・クイックブースター併用で時短施術が可能
・根元の白髪を染めるにはアルカリカラーが必要
・在庫管理がやや複雑(アルカリ・ノンアルカリ・ハイブライトなど)
・明るい仕上がりには放置時間やレシピ調整がシビア
・単品(ノンアルカリのみ)では白髪カバーが不十分

使用事例・おすすめレシピ

ここでは実際のサロンワークで利用しやすい配合例をいくつか挙げます。

【レシピ例1:明るめグレージュブラウン白髪染め】
根元(白髪多め)… c9-NB : c9-GRB = 1 : 1(6%オキシ 1:1)
毛先(既染部)… ノンアルカリ c10-GRB : クリア = 1 : 1(6%オキシ 1:2)
ポイント:根元は白髪カバーを優先しニュートラルブラウンをブレンド。
グレージュブラウンを足して透明感をプラスし、毛先はノンアルカリ+クリアで明るさを損なわずに色味を整えます。

【レシピ例2:ハイライトを活かした透明感カラー】
全体… ハイブライト c13-tpGG(トープグレージュ) + クイックブースター 20%(オキシ 6% 1:2)
ローライト… c8-CB(チェスナットブラウン)
ポイント:細めのハイライトが入った髪にハイブライトのトープグレージュを乗せると、白髪染めでもファッションカラーのような透明感が得られます。
根元~中間にクイックブースターを加え、施術時間を短縮しながらムラなく仕上げます。

【レシピ例3:オルディーブ他ラインとの組み合わせ】
アッシュ味を強めたい時、同社のオルディーブ アディクシーを少量ミックスする手法もあります。
ただし白髪カバー力を損なわないよう配合バランスに注意し、メインはオルディーブ クリスタルをベースにするのが基本です。

施術後のアフターケア

カラーの持ちを良くする方法

せっかくの艶やかな髪色を長く保つためにも、以下のポイントをお客様にお伝えしましょう。
48時間以内のシャンプーは控える…染料の定着を高めるために、最低でも24~48時間はシャンプーを避けるのが理想です。
カラーケア用シャンプー・トリートメント…洗浄力がマイルドなカラーケア製品を使うと、色持ちが大きく変わります。
紫外線・熱ダメージを防ぐ…UVカットスプレーやヘアオイルで外的刺激を予防し、退色を抑えます。

おすすめのヘアケア製品

引用:ミルボン:iD

ミルボンが展開するオージュアシリーズやグランドリンケージなどのサロントリートメントとの併用で、カラー直後のダメージケアがしやすくなります。
自宅では、ミルボン カラーケアシャンプー&トリートメントを使うと、残留アルカリや染料流出を抑制し、艶と色味をキープできます。
アウトバス製品ではエルジューダシリーズを使い、ドライヤーや紫外線から髪を守ることがおすすめです。

まとめ

オルディーブ クリスタルは、美容師の技術と組み合わせることで、白髪もしっかり染めながら多彩な色味を表現できる優れたヘアカラー剤です。

適切にアルカリとノンアルカリを使い分け、クイックブースターで施術時間を調整し、お客様の髪質や白髪量に合わせたレシピを提供すれば、サロンワークの幅がさらに広がります。
ぜひ、次の施術で試してみてください。

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