エドルカラーは、ミルボンが開発した新世代のヘアカラー剤です。
近年はブリーチをしなくても透明感や柔らかい質感を求めるお客様が増えていますが、エドルカラーは赤味をしっかり抑えながら、透け感のある色味を実現できることが大きな特徴です。
さらに白髪のカバーやぼかしにも対応しており、サロンワークに取り入れることで幅広いニーズに応えられます。
本記事では、エドルカラーの技術的特徴や効果的な使い方、ブリーチなしでの活用法、そして白髪へのアプローチなどを、他の記事よりも詳しく解説していきます。
エドルカラーの特徴

引用:LebeL公式サイト
エドルカラーが注目される理由には、以下のようなポイントがあります。
- 高い透明感:従来のカラー剤に比べて赤味や黄味を抑え、クリアな発色が可能
- 染料設計の進化:髪の内部にしっかり色が入るため、色持ちが良い
- ツヤ感アップ:カラー施術によるダメージを抑えながら、髪表面にツヤを与える
- 幅広い色相:ベーシックカラーからトレンド色まで、豊富なバリエーションを展開
これらの特徴により、エドルカラーは単なる“アッシュ系カラー”に留まらず、サロンワーク全般で活躍する万能カラー剤と言えます。
エドルカラーの技術的なポイント

引用:LebeL公式サイト
エドルカラーには、従来のヘアカラーとは異なる独自の染料設計や調合理論が用いられています。
そこで、美容師の視点から押さえておくべき技術的なポイントを詳しく見ていきましょう。
1. 赤味コントロール技術
日本人特有の赤味やオレンジ味は、透明感を損なう原因となります。
エドルカラーは、髪内部で赤味を打ち消す染料バランスに優れているため、ブリーチなしでもクリアな発色を得やすいのが特徴です。
必要に応じてアッシュ系やマット系の色味を補うことで、より高次元の透明感を生み出せます。
2. 髪質に合わせたアルカリコントロール
エドルカラーはアルカリ量の調整が可能で、髪質やダメージレベルに合わせて施術をカスタマイズできます。
ダメージが大きい髪にはアルカリを抑えた処方を、健康毛にはしっかり明度を上げる処方を選ぶなど、柔軟な対応ができるのがメリットです。
3. 白髪のカバー力
エドルカラーはグレイカラーほどの強い染着ではないものの、白髪を自然にぼかす設計がされています。
白髪の量がそれほど多くないお客様や、白髪を完全に隠すのではなくおしゃれ染め感覚でぼかしたいお客様に適しています。
白髪率が高い場合はグレイカラーや他の専用ラインとのミックスも検討すると良いでしょう。
ブリーチなしでのエドルカラー活用法
ブリーチをしなくても明るめのカラーや透明感を表現できるのが、エドルカラーの強みのひとつです。
以下にブリーチなしでの施術ポイントをまとめました。
- ベースレベルの見極め:既染毛かバージン毛か、または白髪の割合などを事前にチェックして、色の入りやすさを判断します。
- 目的の色味に合わせた薬剤選定:アッシュやマット、グレージュなど、「赤味を消す色味」を中心に選定するとクリアな発色が得やすいです。
- 放置時間のコントロール:ブリーチなしの施術では、色の発色を最適化するために放置時間をやや長めに設定する場合もあります。
- 仕上げのトリートメントでツヤ感UP:カラー後の髪表面を整え、さらに透明感を引き出すためにトリートメントをしっかり行いましょう。
これらの手順を踏むことで、ブリーチなしでも十分な色味とツヤ感を実現できます。
赤味や黄味が強い人ほど、エドルカラーの真価を実感しやすいと言えるでしょう。
白髪へのアプローチ方法
エドルカラーはファッションカラーとしての印象が強い一方で、白髪カバーにも十分応用できます。
ただし、グレイカラー専用剤のように「しっかり染める」タイプではないため、以下の点に注意してください。
白髪量 | 推奨施術 | 注意点 |
---|---|---|
10〜30%程度 | エドルカラー単品または低アルカリ処方 | ファッションカラーとして自然にぼかす |
30〜50%程度 | エドルカラーにグレイカラーをミックス | 白髪部分をしっかりカバーしつつ透明感をキープ |
50%以上 | グレイカラー主体+エドルカラーの色味補正 | 完全カバーを優先し、色味の足し算でおしゃれ度を高める |
白髪が少ないお客様なら、エドルカラー単品でおしゃれ染め感覚のアプローチが可能です。
一方で白髪率が高い場合は、しっかり染まるグレイカラーとのミックスによって、艶感やトレンドの色味をプラスする使い方がおすすめです。
サロンワークでのエドルカラー活用方法

エドルカラーをサロンワークでより効果的に使うためには、以下のポイントを意識しましょう。
1. カウンセリングでの提案
エドルカラーの透明感や赤味軽減といった利点を、事前カウンセリングでしっかりお客様に伝えます。
例えば「ブリーチなしでも柔らかい印象」「白髪を自然にぼかす」といったメリットを強調し、デメリットを隠さず説明しましょう。
2. 明確なレシピ作り
エドルカラーは微妙な色味の調整が可能な反面、レシピを曖昧にしてしまうと狙い通りの発色を得にくい場合があります。
○○:○g + △△:○g + オキシ○% など、配合比率を明確に記録し、データとして蓄積することが重要です。
3. トリートメントとの組み合わせ
カラーと同時に施術できるトリートメントや、カラー後のアフターケアとしてのトリートメントを活用することで、髪のダメージ軽減と色持ち向上が期待できます。
サロンのオリジナルメニューとして組み合わせると、リピート率も上がりやすくなります。
4. SNSや仕上がり写真でのアピール
エドルカラーは発色の美しさやツヤ感が魅力的なため、ビフォーアフターの写真を撮ってSNSや店内資料などに活用するのがおすすめです。
特にブリーチなしでも明るくクリアな印象を出せる事例や、白髪を自然にぼかした事例は、お客様の反応が良い傾向にあります。
まとめ

引用:LebeL公式サイト
エドルカラーは、ブリーチなしでも透明感を引き出すことができるだけでなく、白髪の自然なぼかしにも対応できる優秀なヘアカラー剤です。
ミルボン独自の染料設計によって赤味をコントロールしやすく、アッシュ系やマット系をはじめとした様々な色味に挑戦できます。
ただし、白髪のカバー力はグレイカラーほど強くないため、白髪率に合わせたミックス使いが鍵となります。
サロンワークでは、明確なレシピづくりやアフターケアを考慮したメニュー化により、エドルカラーの真価を最大限に引き出すことができます。
ぜひ本記事を参考に、エドルカラーを活用した幅広い提案でお客様満足度を高めてみてください。