アディクシーカラーは、ミルボンが開発した業務用ヘアカラー剤で、特に赤みを消して透明感のある寒色カラーを実現することが特徴です。
本記事では、美容師向けにアディクシーカラーの技術的な特性や、白髪やブリーチとの関係、サロンワークでの活用方法について詳しく解説します。
アディクシーカラーの基本概要

アディクシーカラーの最大の特長は、高彩度のブルーベースの色味です。
日本人の髪に残りやすい赤みやオレンジみを打ち消し、ブラウンを使用せずにクリアな発色を実現できます。
そのため、外国人風の透明感カラーを作るのに適しています。
また、一般的なカラー剤に比べて発色が早く、短時間で染められるのも大きなメリットです。
他のカラー剤との違い
アディクシーカラーは酸化染毛剤で、1剤(染料)と2剤(オキシ)を混ぜて使用します。
特に専用オキシが青みを帯びた処方になっており、発色と色持ちを向上させています。
他ブランドのイルミナカラー(紫ベースでツヤ重視)と比べると、発色スピードが速く、寒色系の色味がより強く表現できるのが特徴です。
白髪への対応

アディクシーカラーは主におしゃれ染め向けですが、白髪染めにも応用できます。
白髪を隠すというよりは、デザインの一部として活かしながら透明感を出せるのがポイントです。
白髪のカバー方法
白髪が10~30%程度の少量なら、通常のアディクシーカラーにブラウン系の色を混ぜてカバーできます。
例えば、根元は5トーンのグレーパールにブラウンを1:1で混ぜ、毛先は7トーンのグレーパールを単品で使用すると、自然な仕上がりになります。
白髪が40%以上の多い場合は、アディクシーの「ディープライン」を使用すると、ブラウンを使わずに深みのある寒色カラーでカバーできます。
ブリーチとの関係
アディクシーカラーは、ブリーチなしでもある程度の発色が可能ですが、ブリーチを併用することでよりクリアで鮮やかな仕上がりになります。
特にアディクシーの「ペールライン」はブリーチ毛専用の淡い発色を可能にするラインで、クリアな色表現に適しています。
アディクシーカラーの色見本
スタンダードライン(14色)

クリエイティブライン(4色)

ディープライン(3色)

ペールライン(7色)

ネイキッドライン(3色)

サロンワークでの施術の流れ

1)カウンセリング: 希望色や髪質を確認し、適切なカラーを選定
2) 薬剤調合:アディクシーカラー1剤と2剤を混ぜ、必要に応じてブラウンや補色を追加
3) 塗布: 根元から順に手早く塗布し、均一な発色を狙う
4) 放置:10~30分放置し、色の入り具合をチェック
5)乳化・洗浄: シャンプーで余分な染料を落とし、トリートメントでケア
まとめ
アディクシーカラーは、特に寒色系の透明感を活かしたカラー表現に優れた業務用カラー剤です。
白髪対応やブリーチとの組み合わせなど、適切な施術を行えば多彩なデザインカラーを実現できます。
本記事を参考に、お客様に最適な提案を行い、サロンワークでの活用を深めてください。