パーフェットカラーとは?美容師向けに特徴・使い方・カラー チャート・白髪への効果・口コミを徹底解説

サロンカラーの現場で今注目されているヘアカラー剤が「パーフェットカラー」です。
これはナンバースリー(NUMBER THREE)社がプロ向けに提供するヘアマニキュアタイプのカラー剤で、髪を傷めずに鮮やかな発色が得られるのが特徴です。

本記事では、パーフェットカラーとは何か、その特徴やカラーチャート(色見本)、使い方、白髪への染まり具合や色持ち、美容師や利用者の口コミ・評判までを詳しく解説します。
美容師の方が施術に活かせる情報を盛り込みつつ、パーフェットカラーの魅力と活用方法をわかりやすくお伝えします。

パーフェットカラーとは?特徴とターゲット

出典:公式サイト

パーフェットカラーとは、ナンバースリー社が展開するサロン専売のヘアマニキュア(酸性ヘアカラー)ブランドです
「パーフェット(PERFETTO)」はイタリア語で「完璧な」という意味で、その名のとおり理想の髪色を追求できるカラー剤として開発されました。
酸性カラー剤であるためアルカリ剤や過酸化水素を使用せず、髪のキューティクルを開かずに表面に色素をコーティングします。

その結果、髪をほとんど傷めることなくカラーリングでき、ツヤのある仕上がりになる点が大きな魅力です
また刺激臭も少なく頭皮への負担も軽減されるため、髪や頭皮のダメージを気にするお客様にも提案しやすいカラーと言えます。

特徴

パーフェットカラーの最大の特徴は、全30色におよぶ豊富なカラーバリエーションにあります
この30色の「オリジナルカラー」は5つのタイプに分類されており、ビビッドな原色系カラーから柔らかなニュアンスカラー、さらに白髪をカバーする自然な色合いまで幅広く網羅しています。
さらに、オリジナルカラーとは別に4種類の無彩色「メディウム」もラインナップされています。

メディウムはカラーに混ぜて使う透明ベースのようなもので、色味を薄めたり発色を調整したりするためのアイテムです。
30色のカラーとメディウムを組み合わせることで、まさに無限のカラーバリエーションを作り出すことが可能であり、サロンワークにおいてお客様一人ひとりに合わせたオリジナルカラーを創作できます。

ターゲット層

ターゲットとなるのは幅広い顧客層です。
例えば、ブリーチした髪に鮮やかなトレンドカラーを入れたい若年層のお客様から、白髪を目立たなくしつつおしゃれ染めを楽しみたいミドル・シニア層のお客様まで対応できます。

髪へのダメージを抑えながらもしっかり発色するので、髪質や年齢を問わず満足度の高いカラーリングが可能です。
また従来のアルカリカラーでアレルギー反応が出てしまう方や、妊娠中などで強い薬剤を避けたい方にも、マニキュアタイプのパーフェットカラーは一つの解決策となるでしょう。

パーフェットカラーの使い方(施術手順と注意点)

パーフェットカラーの基本的な使い方を、サロンでの施術手順に沿って説明します。
施術前には髪にワックスやシリコン系剤が付着していないようシャンプーし、タオルドライまで済ませておきます。

  1. カウンセリングと色決め:お客様の希望や髪の状態をカウンセリングし、使用するパーフェットカラーの色味を選定します(必要に応じてカラーチャートを見せながら決定)。
  2. 前処理&保護:肌への色移りを防ぐため、髪の生え際や耳周りにクリームなどを塗って保護します。
    また施術者は手袋を着用します。
  3. カラー剤の塗布:シャンプー後タオルドライした髪に、パーフェットカラーをムラなく塗布します。
    ヘアマニキュア剤は乳液状で垂れにくく髪に密着しやすいテクスチャーなので、初心者でも扱いやすいです。
    地肌につくと取れにくく刺激になることもあるため、できるだけ頭皮につかないように注意しながら塗布しましょう。
  4. 加温&放置:カラー剤塗布後は髪をラップで覆い、約45℃程度の遠赤外線ヒーターなどで10分以上加温します。
    加温することで色素の定着を高め、発色と持ちを良くします。
  5. クーリング(冷却):十分に加温した後、ラップを外して5分以上放置し、自然冷却します。
    冷ますことでキューティクルが引き締まり、色素が定着しやすくなります。
  6. 洗浄:時間が来たらぬるま湯で丁寧に流し、その後シャンプーします。
    頭皮に付着したカラー剤があればここで落とします。
    必要に応じて軽くコンディショナーで仕上げます。
  7. 仕上げ:タオルドライ後、ドライヤーでしっかり乾かして仕上げます。
    髪に残った色素が衣服などに付着しないよう、十分に乾かすことがポイントです。

以上が基本的な使い方の流れです。

パーフェットカラーはアルカリカラーとは異なり髪の内部に浸透しないため、放置時間中に極端に明るくなりすぎる心配はありません。
しかし長時間置いても発色が大幅に向上するわけではないので、メーカー推奨の放置時間(目安10~15分程度)を守りましょう。

また施術後は地肌や額についた染料をしっかり拭き取り、万一色残りする場合は専用のカラーリムーバー(※パーフェットカラー専用の「イレイサー」も発売されています)で優しく落とします。
衣服やタオルへの付着も起こり得るため、施術時は黒いクロスや使い捨てケープを使用するなどの配慮も大切です。

パーフェットカラーのカラーチャート(色のバリエーションと選び方)

出典:REVO+公式サイト

パーフェットカラーのカラーチャートは全34種類(オリジナルカラー30色+メディウム4種)から構成されます。
独自の「カラーシンクメソッド」によって、色相(Hue)と明度(Value)および5タイプのカテゴリで整理されており、色選びが直感的に行えるよう工夫されています。
ここでは、カラーチャートの特徴と代表的な色について簡単に紹介します。

タイプ特徴代表色の例
ピュア(Pure)最も鮮やかで純度の高い原色系カラー。
発色が強く、他の色のベースにもなる基本色。
キャナリーイエロー(黄)、タンジェリンオレンジ(橙)、ルージュレッド(赤)、マリンブルー(青)など。
ペール(Pale)明るく淡いパステル調のカラー。
柔らかなニュアンスを与える色味で、ブリーチ毛の上に乗せると透明感のある仕上がり。
ペールピンク、ペールミントグリーン など。
ペールドル(Pale Dull)ペールタイプよりさらにくすみ感のある淡色カラー。
ソフトなスモーキー系の色合いで、髪にほんのりとニュアンスやくすみをプラス。
カーキー(くすんだオリーブ系)、ラベンダーパープル など。
ディープ(Deep)深みと濃さのある高彩度カラー。
暗めのベースにも発色しやすく、ビビッドながら深みのある色調が特徴。
ボルドーレッド、ディープバイオレット など。
シェード(Shade)自然なブラウンやブラックなど、白髪カバーにも適した濃色系カラー。
落ち着いた色味でグレイヘアをしっかり染めたい場合に最適。
ライトアンバー(明るめの茶)、ダークシェンナ(濃い茶)、セピア(くすんだ茶)、ジェットブラック(黒)など。
メディウム(Medium)無彩色の調整剤。
単独ではほぼ発色せず、他のカラーに混ぜて明度や彩度を調節するために使用。
ペールメディウム、ペールドルメディウム、ディープメディウム、シェードメディウム(※用途に応じた4種類)。

上記のように、パーフェットカラーは単なる色相だけでなく「タイプ」で分類されているため、目指す仕上がりのイメージに合わせて色選びがしやすくなっています。
例えば、ビビッドな高発色を狙うならピュアタイプから、柔らかいペールトーンにしたいならペールまたはペールドルタイプから選ぶといった具合です。

白髪をしっかりカバーしたい場合は、シェードタイプのブラウンやブラック系を単品または混色で使うと効果的です。
一方で白髪を活かしつつ淡く染めたい場合は、ペール系のカラーを白髪部分にのせることでほんのりと色味を足すと上品な仕上がりになります。

メディウムを活用すれば色の濃さを自在にコントロールできるため、たとえば「もう少し明るく透明感を出したい」「ほんのり色味を加えたい」といった要望にも柔軟に対応できます。

白髪への染まりや仕上がり・色持ち

パーフェットカラーは白髪にも対応できるカラー剤です。
酸性染料によって白髪の表面をコーティングするように染めるため、白髪染め(グレイカラー)として使用すれば白髪にもうまく色が乗り、自然な艶やかな仕上がりを得ることができます。

特にシェード系の濃色(ダークブラウンやブラック)は白髪への着色効果が高く、数十パーセント程度の白髪であればしっかり目立たなくすることが可能です。
一方でペール系の淡い色を白髪に使用した場合は、ほんのりと染まる程度でハイライトのように見える仕上がりになります。
白髪量や求める明度によって、シェード系とペール系を使い分けたりミックスしたりすると良いでしょう。

仕上がり

仕上がりの質感としては、ヘアマニキュア特有のしっとりというよりやや“キュッ”とした手触りになる傾向があります。
これは髪の表面に染料が付着するためで、逆に言えばコーティング効果によるツヤとハリが出るとも言えます。
髪表面がコーティングされる分、光沢が増してカラーリング前よりも手触りが改善したと感じるお客様もいるほどです。
ただし、マニキュアの性質上シリコンやトリートメント成分は含まれないため、施術後の手触り改善には必要に応じてカラー後用トリートメント等でケアすると良いでしょう。

色持ち

色持ちに関しても、パーフェットカラーは従来のヘアマニキュアに比べて評価が高い傾向です。
もちろん半永久染毛料なのでシャンプーのたびに徐々に色落ちはしますが、ユーザーからは「発色の良い色ほど落ちやすいイメージだったが、パーフェットカラーは色落ちしにくい」との声も上がっています。

特に濃いめの色は色素が定着しやすく、適切なホームケア(洗浄力のマイルドなシャンプーを使う、紫外線から髪を守る等)を行えば、鮮やかな色味を長く楽しめます。
一般的な目安としては3~4週間程度で徐々に退色しますが、色味によっては1ヶ月以上綺麗な発色を保てる場合もあります。

また退色の仕方も比較的均一で、アルカリカラーのようにプリン(根元との明度差)が目立ちにくいのも利点です。

美容師や利用者の口コミ・評判

プロの美容師から見たパーフェットカラーの評判は概ね良好です。
特に「色味の再現性が高く発色が綺麗」「カラーチャート通りの仕上がりになるので提案しやすい」といった声が多く、サロンワークで扱いやすいカラー剤として支持されています。
「混色しやすく求める色を作りやすい」点や、「乳液状で塗布しやすく垂れにくい使用感」も高く評価されています。

コストパフォーマンスの面でも1本あたり150g入りで希釈して使えるため経済的で、「カラーの発色や持ちを考えるとコスパが良い」との意見もあります。
一方でマニキュア特有の髪の軋み(施術直後に指通りがきしむ感じ)は少しあるため、その点はトリートメント等で補うと良いでしょう。

実際にパーフェットカラーを使用した一般ユーザーからも、ポジティブな口コミが多数見られます。
「髪が傷まずによく染まった」「色が思い通りに綺麗で、ツヤツヤに仕上がった」といった満足の声が多く、中には「他社のマニキュアより色持ちが良いのでリピートしている」という意見もあります。
「白髪もしっかり染まって驚いた」というレビューもあり、ホームカラー派のユーザーにも評価されているようです。

ただし個人差として「敏感肌だと地肌にしみることがあった」とのコメントも一部に見られますので、特に頭皮が弱い方に施術する際は肌につけない塗布技術や事前のパッチテストを行うなどの配慮が望ましいでしょう。
総合的に見て、プロ・一般ともに「発色」「使いやすさ」「ダメージの少なさ」で高評価を得ているのがパーフェットカラーの特徴です。

まとめ

パーフェットカラーは、美容師にとって心強いヘアマニキュア剤と言えます。
豊富なカラーラインナップと調整用メディウムにより、思い描いた色を自在に表現できるため、お客様一人ひとりに合わせた“オーダーメイドカラー”が実現可能です。

髪へのダメージを抑えつつ高発色を叶える処方は、現代のヘルシー志向やエイジングケアのニーズにもマッチしています。
白髪染めからデザインカラーまで幅広く活用でき、口コミでも高評価のパーフェットカラーを、ぜひサロンワークに取り入れてみてはいかがでしょうか。

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