美容師の間で人気が高まっているファッションカラー剤「エドルカラー」。
白髪に使えるのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、エドルカラーの基本特徴やイルミナカラーとの違い、さらに白髪への活用法(白髪ぼかしのテクニック)について美容師向けに詳しく解説します。
エドルカラーとは何か?基本的な特徴とイルミナカラーとの違い

エドルカラーはタカラベルモント・ルベル発の高浸透・高発色カラー剤で、髪の赤みを内部から分解して透明感を引き出す独自処方を採用しています。
ブリーチなしでもクリアな発色とツヤを実現できるのが特徴です。
一方、イルミナカラー(ウエラ社)は独自技術でダメージを抑え、ブリーチなしでも透明感のある柔らかな色味と輝きを出せるカラー剤として人気です。
両者の主な違いを表で比較します。
項目 | エドルカラー | イルミナカラー |
---|---|---|
透明感 | 赤みを飛ばしクリアな発色 | ダメージレス技術で柔らかい発色 |
ツヤ | 独自オイル成分で艶やか | キューティクル保護で輝き |
色数 | 約77色+白髪対応ライン有 | 約20色 |
白髪対応 | 少量の白髪になじむ。専用「エドルクオン」有 | ぼかし程度(専用ラインなし) |
総じて、エドルカラーは鮮やかな発色に優れ、イルミナカラーは低ダメージで艶感に優れる傾向があります。
白髪に対してエドルカラーは染まるのか?その染まり方の特徴

エドルカラーでも白髪は染まります。
ただし専用の白髪染めほど染料が多くないため、白髪の量や明るさによって仕上がりに差が出ます。
なお、エドルシリーズには白髪対応ライン「エドルクオン」もあり、ファーストグレイ世代の白髪ぼかし用に開発されています。
エドルクオンなら明るめのトーンでも白髪が浮きにくく染まり、従来難しかった7〜9トーン以上の明るい白髪染めも可能です
9トーン程度の明るさで染めた例です。
白髪がほとんど浮き上がらず、柔らかなブラウンに馴染んでいます。
一方、13トーンまで明るくすると白髪がハイライトのように淡く残る場合もあります。
画像のように細い銀色の筋がわずかに見える程度で、白髪を活かしたおしゃれな仕上がりと言えるでしょう。
白髪ぼかしにエドルカラーは適しているのか?その理由や使い方のコツ

白髪ぼかしとは、白髪を隠さず活かして染めるカラー技法です。
ブラウン系の濃い染料を使わず、ファッションカラーで自由な色味を楽しみながら白髪を目立たなくします。
エドルカラーはまさに透明感重視のカラー剤なので、この白髪ぼかしに最適です。
白髪部分にも薄く色が入り、濃い色でベタ塗りしない分、白髪がハイライトのように馴染んだ柔らかな仕上がりになります。
髪全体を暗くせず白髪だけをぼんやりぼかすことができ、白髪染め特有の重さを感じさせません。
白髪が少ない場合はブリーチで細かなハイライトを入れて人工的に白髪を増やすと、より馴染みやすくなります。
白髪が多い場合はハイライトを入れなくても、ファッションカラーのみで全体を染めれば白髪と黒髪の明暗差が和らぎ自然に仕上がります。
エドルカラーを白髪に使用する際の色選びのポイントとカラーチャートの傾向

エドルクオンのカラーチャートには、グレージュやアッシュブラウンなど白髪になじむ柔らかな色味が豊富で、暗く染めずに白髪を活かしたい方に適したラインナップです。
色選びのポイントは、白髪の量に応じてブラウン系をミックスするかどうかです。
白髪が多い場合は7トーン以下のブラウンを20〜30%混ぜて根元のカバー力を上げ、毛先はエドルクオン単品で透明感を出すレシピが推奨されています。
白髪が少ない場合はブラウンを加えず好みの色味で染めて、白髪を淡いハイライト状に溶け込ませるのも効果的です。
グレージュ系やアッシュ系は白髪ぼかしの定番人気カラーです。
透明感が高く白髪と黒髪の境界をぼやかせてくれるため、上品な仕上がりになります。
例えばラベンダーグレージュなどのニュアンスカラーも白髪交じりの髪によく映えます。
実際にサロンで使用している美容師の声や事例

最後に、エドルカラーを白髪染めに活用している美容師の声をいくつかご紹介します。
- 白髪がちらほら出始めた30〜40代の方なら、白髪染めではなくおしゃれ染め(ファッションカラー)で対応できる場合もあるとの意見があります。
少量の白髪であれば暗く染めなくても十分になじませられるようです。 - 「明るい白髪染めができてツヤもしっかり出る」とエドルカラーを新規導入したサロンもあります。
実際に「だいたい9レベルくらいまでなら白髪浮かずに染めることができます」との報告がありま。 - 白髪の量が多いお客様には、根元は白髪染め剤でしっかりカバーしつつ毛先にエドルカラーを使う提案をする美容師さんもいます。
こうすることで白髪を隠しながら透明感のあるおしゃれな色味も同時に表現できるとのことです。
まとめ|エドルカラーは白髪にも透明感と柔らかさをプラスできる選択肢

エドルカラーはファッションカラーでありながら、白髪にも自然になじみやすい処方が特徴です。
白髪をしっかり隠すというよりは、白髪をぼかしておしゃれに見せることに適しており、特に明るめのトーンや透明感のある色味で効果を発揮します。
また、白髪対応の専用ライン「エドルクオン」を活用すれば、白髪を活かしたデザインカラーも可能です。
従来の白髪染めに抵抗があるお客様や、エイジング世代でのカラーデザインを楽しみたい方には、エドルカラーを活用した提案が大きな武器になります。
白髪の量や希望の明るさに応じてブラウンのミックスを調整することで、根元から毛先まで統一感のある仕上がりが実現できます。
ぜひエドルカラーの特性を活かしながら、お客様一人ひとりに合わせた白髪ぼかしの提案にお役立てください。