クオルシアカラーは、FIOLE(フィヨーレ)から登場したプロ用ヘアカラー剤で、高い明るさと高彩度を両立しつつ透明感とツヤを演出できるのが特徴です。
ブリーチをしていない黒髪でも透明感のある発色が可能で、日本人特有のカラー後に出やすい赤み・黄みを抑え、色落ちの過程も綺麗に楽しめます。
髪と頭皮に優しい植物エキスやケラチンPPTなどのダメージケア成分が配合されており、ローアルカリ処方で染め上がりの手触りも柔らかく、まるでトリートメントカラーのような使い心地です。
カラー剤は1剤が120gと大容量でコストパフォーマンスにも優れ、薬剤のテクスチャーも柔らかめで塗布しやすい点も美容師に好評です。
ビビッドな原色系から柔らかなニュアンスカラーまで幅広いカラーバリエーションを揃え、混色も自由自在。
まさに絵の具を混ぜて色を作るような感覚で、思い通りのカラー表現が可能なサロンカラーとなっています。
ピンク・赤系カラーの色味と提案ポイント

クオルシアカラーのピンク・赤系は、鮮やかなピンクやコーラルピンク、深みのあるレッドなど華やかなラインナップです。
例えばピンクパール6は青みを含んだくすみピンクパープルで、甘い印象にもクールな印象にも振れる絶妙な色味です。
ブリーチ毛に重ねればベールを纏ったような柔らかな発色になり、ハイトーンのピンク系カラーを上品に見せたいときに活躍します。
ビビッドなピンク6は高彩度で存在感抜群なので、インナーカラーやポイントカラーとして入れても◎。 一方、カーディナルレッド7やレッド7の赤系カラーは髪に深みと艶を与え、ブラウン系に混ぜてさりげなく赤みを足すことで、落ち着きのある大人っぽい印象にも仕上がります。
ピンク・赤系は肌色を明るく見せる効果も期待できるため、顔色を華やかに見せたいお客様には特におすすめです。
ピンク系の提案ポイント
ピンク系は「柔らかく女性らしい雰囲気にしたい」「髪に遊びを加えたい」というニーズにマッチします。
カウンセリングでは仕上がりの明るさ(ブリーチの有無)によって発色が変わる点を説明し、ピンクシャンプーでのホームケアを提案すると色持ちの不安も和らぎます。
赤系の提案ポイント
赤系カラーは「髪にツヤや深みが欲しい」「ありきたりな茶色では物足りない」と感じるお客様に最適です。
髪質によっては強すぎる赤みを抑えるため、サンドベージュなどのアッシュ系とミックスしてトーンダウンする方法もあります。
退色後はオレンジ味が出やすいので、カラーシャンプーや次回補色ケアの相談もあわせて行いましょう。
シルバー系カラーの色味と提案ポイント

シルバー系カラーはグレーやシルバー、シルバーアッシュといった寒色系の代表格で、髪の黄ばみを抑えてクールでモードな印象を与えます。
クオルシアのシルバーは紫味を帯びた柔らかな灰色で、14レベルの高明度カラーではブリーチ毛に透明感あふれるシルバーヘアを実現できます。
ブリーチ無しの地毛レベルでも、シルバー5~7レベルを選べば黒髪にほんのりくすみを与え、光に当たるとわずかに透ける上品な暗髪アッシュに仕上がります。
シルバーアッシュ14やグレー11など、より青みの強いアッシュ系もラインナップされているため、赤味をしっかり消したい場合に有効です。
ラベンダー14を少量ミックスしてやや紫寄りのシルバーに調整すれば、黄ばみが強い髪でもクリアな発色になりやすく、退色過程でも緑っぽく転ばず綺麗なグレイッシュブロンドに変化します。
シルバー系の提案ポイント①
シルバー系は「透明感のあるクールな髪色にしたい」「黄ばみを抑えて外国人風カラーにしたい」という要望に応えます。
カウンセリング時には、希望の明るさに応じて必要なブリーチ回数や髪質を確認しましょう。
初めて寒色系に挑戦するお客様には、ベージュやグレージュを少し混ぜて柔らかさを残す提案をすると抵抗なく受け入れやすくなります。
シルバー系の提案ポイント②
シルバー系は退色が比較的早いため、ホームケアでは紫シャンプーの使用をアドバイスします。
また、色落ちしてもギラつきにくい点を説明し、「抜けていく過程も楽しめますよ」と伝えると安心感を与えられます。
メンズのお客様にも人気のカラーなので、短髪でも挑戦しやすいことを付け加えて提案すると良いでしょう。
ベージュ系カラー(サンドベージュ)の色味と提案ポイント

ベージュ系カラーは柔らかく肌馴染みの良い万能カラーで、クオルシアでも定番人気です。
ベージュは14レベルまで揃っており、ブリーチして明るくした髪には透き通るようなミルキーなベージュ14がまろやかな質感を与えます。
低明度のベージュ5~7は地毛の赤みをほんのり和らげて落ち着いた印象にするので、明るすぎないオフィス向けのカラー提案としても重宝します。
赤みやオレンジみを抑えたい場合にはサンドベージュ(くすみ系ベージュ)がおすすめです。
サンドベージュ9~13はグレーが混ざったベージュで、髪に透明感を出しつつ黄色っぽさを抑制します。
ピンクベージュを加えて柔らかな暖色ニュアンスをプラスするなど、ベージュ系同士をミックスすれば微妙な色味調整も思いのままです。
ベージュ系は色落ちしても明るい金髪になりにくく、比較的ナチュラルなトーンをキープしやすいのも利点です。
ベージュ系の提案ポイント①
ベージュ系は「派手すぎず垢抜けた印象にしたい」「髪の赤み・黄みを抑えたい」という方に最適です。
特にサンドベージュは赤みが気になるお客様への提案にぴったりで、「柔らかいグレージュ系のベージュで透明感を出しましょう」といった声掛けが効果的です。
ベージュ系の提案ポイント②
ベージュ系は幅広い年代に好まれるカラーなので、迷ったときの第一候補にも挙げやすいです。
カラーチャートのベージュ欄を見せながら明るさの違いを説明し、「このくらいの明るさなら職場でも馴染みます」と具体的にイメージ共有しましょう。
褪色してきたらベージュシャンプーでケアすると長く楽しめることも付け加えてください。
トリートメントカラーとしての使いやすさ

クオルシアカラーは髪への優しさにも配慮された処方のため、ダメージを最小限に抑えつつカラーリングが可能です。
褪色していく際も極端なパサつきが出にくく、カラー後も手触りの良さが続くので、お客様からは「カラーしたのに髪が綺麗」と嬉しい声が上がることも。
施術中もツンとした刺激臭が抑えられており、快適にカラーを楽しんでいただけます。
サロン施術では、カラーと同時にトリートメント効果を提供できる点は大きなメリットです。
必要に応じてトリートメント剤を混ぜたり、放置タイム中に毛先へ別途トリートメントを塗布したりといったアレンジもしやすいです。
さらにFIOLEからはクオルシアカラー専用の「カラーシャンプー&カラーラップトリートメント」も発売されています。

紫・ピンク・アッシュ・オレンジ・ブラウン・ベージュの6色展開のシャンプーと、無色のトリートメントを組み合わせて使うことで、自宅でも色持ちと艶感をキープ可能です。
こうしたホームケア商品も合わせて提案することで、サロンカラーの美しさを長く維持できるようサポートしましょう。
BLカラーとの組み合わせ・活用法

フィヨーレのBLカラー(ビーエルカラー)は、クオルシア以前から展開されている低アルカリで髪に優しいカラーシリーズです。
80色以上のアルカリカラーと13色の酸性カラーから構成され、グレイッシュなくすみ系から高彩度のビビッド系まで幅広くカバーしています。
BLカラーは「Blooming(ブルーミング)」=咲き誇る髪を意味し、白髪にも黒髪にも美しい色ツヤを与えられる処方が特徴です。
クオルシアカラーはこのBLカラーシリーズの新ライン的な位置付けで、既存のBLカラーと混ぜて使うことも可能です。
例えばクオルシアの鮮やかな色味に、BLカラーのナチュラルブラウンやグレイ系を少量足すことで、深みと落ち着きをプラスできます。
逆にBLカラーのみではやや物足りないと感じる場面では、クオルシアのビビッドカラーをポイントで混ぜて彩度を高めるといった調整も有効です。
ブラウンブースターやブラックブースターなど、既存ラインの補色剤との相性も良く、狙った明度・彩度への微調整がしやすい点もメリットです。
施術の際は、必ず対応するBLカラー専用の2剤(OX剤)を使用しましょう。
3%(10VOL)や6%(20VOL)など目的に合わせて選択でき、低いOXを選べばより髪に優しく色味重視のカラーリングに。
クオルシアのクリア0も活用すれば、彩度を落とさず明るさを調整したり、色味を薄めてパステル調に仕上げることも可能です。
BLカラーとクオルシアカラーの組み合わせにより、サロンワークでのカラーデザインの幅が飛躍的に広がるでしょう。
カラーチャートで見る色落ち傾向とカウンセリング

クオルシアカラーはカラーチャート上で全51色もの豊富な色相が揃っており、レベル(明度)別にカラーが展開されています。
カラーチャートのスウォッチは基本的にブリーチベースでの発色見本となっているため、カウンセリング時には「お客様の髪質や明るさによって仕上がりイメージはこの見本と異なる場合がある」ことを丁寧に伝えましょう。
特に地毛が暗めの場合、高明度のカラーでもここまで明るく発色しない可能性があるため、必要に応じて事前のブリーチやハイライトを提案します。
色落ちの傾向
色落ちの傾向についても事前説明が大切です。
クオルシアカラーは退色過程で嫌な濁りが出にくく、比較的美しいトーンを保ちながら徐々に薄まっていきます。
例えばピンク系であれば淡いベージュピンク~ゴールド系に、シルバー系はライトグレー~ベージュブロンド系にフェードアウトしていくイメージです。
ただし髪のダメージ具合やホームケアによって個人差があるため、「色持ちは○週間程度で、このような色味に変化していきます」と具体的に伝え、お客様の不安を解消しましょう。
必要ならカラーチャートの色味を指しながら、褪色後に近いトーンを示してあげると親切です。
カウンセリングでは、お客様のライフスタイルや好みもしっかりヒアリングします。
例えば色落ちしても明るすぎる金髪になっては困るという方には、退色後も馴染みやすいベージュ系をおすすめするなど、先を見据えた色選びが信頼に繋がります。
また、「このカラーは◯◯さんの肌色に映えて綺麗に見えますよ」「退色してきても◯◯な色味になるので次回のカラーも楽しめますね」など、プロ目線のアドバイスを交えて提案すると、お客様も安心して新しいカラーに挑戦できます。
まとめ:クオルシアカラーで広がるカラーデザインの可能性

クオルシアカラーは、高発色かつ透明感のある仕上がりを叶えるプロ向けカラー剤で、トリートメント効果も兼ね備えた万能なラインです。
ピンクパールやシルバー、ベージュなど、豊富な色味を揃えており、混色によるカスタマイズも自由自在です。
また、BLカラーとの組み合わせによって、より繊細なニュアンス調整も可能となり、施術の幅がさらに広がります。
カラー剤としての性能はもちろん、色落ちもきれいでホームケア商品も充実しているため、お客様の満足度も高めやすいです。
今後のサロンワークでは、お客様の髪質や希望に合わせて最適なカラー提案ができるよう、クオルシアの色味や退色傾向を把握しておくことが大切です。
ぜひこの記事を活用して、サロンでのカウンセリングや提案力の強化にお役立てください。